日本航空の旅客システムで16日午前、大規模な不具合が起きた。同社の便が就航する全国の空港で国内線の自動搭乗手続きができなくなり、この影響で午前9時現在、国内線41便に最大55分の遅れが出ている。さらに、ホームページ上で国内線の新規予約もできない状態となっている。午前11時時点で、復旧の見込みは立っていないという。
日本航空によると、システムの不具合は16日午前4時半ごろに判明した。各空港ではスタッフが目視でチケットを点検する形で、搭乗手続きや手荷物預かりの作業を実施。欠航はなく、国際線の運航には影響が出ていない。同社は不具合の原因を調べるとともに、復旧作業を進めている。
羽田空港では同社の自動チェックイン機が使えず、午前9時10分ごろには搭乗手続きをする約20人がカウンターに列を作った。自動チェックイン機には使用中止を知らせる紙が貼られ、荷物を預ける機械が並ぶエリアも、旅客が入らないようにテープで仕切られた。電光掲示板には、カウンターで手続きをするように促す内容が表示された。保安検査場もICカードやスマートフォンでは入れず、職員が紙の搭乗券を確認。ボールペンでチェック済みの印を記入していた。
午前9時50分の便で沖縄へ出張に行くというシステム関連業の男性(25)は「早朝からニュースで出ていたので早めに来た。優先的に対応してくれたので混乱もなく、安心した」と話した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル